健康増進型保険『Vitality』のCMでもお馴染みの住友生命には、「こどもすくすく保険」「たのしみキャンバス」という2種類の学資保険があります。
どちらも貯蓄型の保険としては優秀ですが、受け取る金額やタイミングなどが少し違うため、よく確認してから加入する方がいいです。
具体的には
- こどもすくすく保険 → 学資保険
- たのしみキャンパス → 個人年金
となっています。
このページでは、住友生命の学資保険の種類や特徴、メリット・デメリット、口コミ評価などを詳しく調べてまとめているので参考にしてください。
住友生命の学資保険「こどもすくすく保険」と「たのしみキャンバス」の特徴
<種類1>こどもすくすく保険
子供の成長に合わせて、まとまったお金が必要になる3回のタイミング(18歳満期の場合、12歳、15歳、18歳)に分けて祝い金を受け取れる保険商品です。
満期を22歳とした場合は、上記の3回に加えて、22歳の時も祝い金を受け取れます。
子供の進学や就職などの節目節目にまとまったお金を用意できるのが魅力ですね。
保障内容に関しては下記の通りです。
※契約者:30歳男性、被保険者:0歳男の子、基本保険金額:100万円、12歳払込、18歳満期の場合(2019年2月の時点で試算)
掛金/月 | 支払総額 | 祝金 | 返戻率 | ||
---|---|---|---|---|---|
12歳 | 15歳 | 18歳 | |||
8,192円 | 117万9,648円 | 10万円(※) | 100万円 | 約101.7% |
※基本保険金額の10%
<種類2>たのしみキャンバス
個人年金保険というジャンルの商品を、学資保険用にアレンジした商品です。
子供の大学入学時から毎年、年金という形で5年間まとまったお金を受け取れます。
子供の大学在学中の支援に備えたい人にピッタリですね。
保障内容は下記の通りです。
※契約者:30歳男性、被保険者:0歳男の子、基本年金額:50万円、12歳払込、18歳年金支給開始の場合(2019年2月の時点で試算)
掛け金/月 | 支払総額 | 18歳時年金 | 19歳以後 4年間の年金 |
受取総額 | 返戻率 |
20,145円 | 290万880円 | 100万円(※1) | 50万円(※2) | 300万円 | 約103,4% |
※1 基本年金額の倍
※2 基本年金額×4回
教育資金を貯めるために学資保険を利用しようと思っているなら、返戻率の高さは大切な選ぶポイント。
2019年現在ではソニー生命の学資保険「学資金準備スクエア」の方が返戻率は高いので、比較してみるとよいでしょう。
当ページと合わせて、こちらもご覧下さい。
→ ソニー生命の学資保険を解説
住友生命の学資保険 おすすめポイント
■こどもすくすく保険のおすすめポイント
住友生命の学資保険『こどもすくすく保険』に関しては、中学と高校の進学時にも祝い金を受け取れるので、まとまったお金を必要なタイミングで用意出来るのがおすすめポイントですね。
また、子供の医療保険加入も検討している人はこの保険1本で両立できるのも魅力です。
■たのしみキャンバスのおすすめポイント
また、『たのしみキャンバス』に関しては、子供の大学入学時から5年間毎年まとまったお金を用意できます。
【初年度は基本年金額の倍額】受け取れるので入学資金にも対応出来ますし、【5年目(子供の社会人1年目の年)も受け取れる】ので、就職祝いまで用意できるのが魅力です。
住友生命の学資保険に入れる年齢
住友生命の学資保険に加入できる年齢は下記の通り。
契約者年齢 | 男性 | 18~65歳 |
---|---|---|
女性 | 16~73歳 | |
被保険者(子供) 加入年齢 |
男女共通 | 0~9歳 |
契約者に関しては、祖父母でも加入できる年齢設定になっていますね。
ですが、保険加入時の子供の年齢や払込年数に応じて、契約者の年齢が限定されることもあるので、詳しくは住友生命の担当者に確認しておきましょう。
住友生命の学資保険 メリットとデメリット
■住友生命の学資保険『こどもすくすく保険』のメリット・デメリット
12歳、15歳、18歳という進学の節目で祝い金を受け取れることと、医療特約の検討ができる点がこの学資保険のメリット。
一般的に学資保険は、こまめに祝い金を受け取るよりも、最後にまとめて満期保険金として受け取る方が返戻率は高くなります。
そのため、中高入学のタイミングで祝い金を受け取ると返戻率が100%を切ってしまうことも多いのです。
しかし、「こどもすくすく保険」は中高入学時に祝い金を受け取っても返戻率が100%を超えているので、お得な保険と言えますね。
また、特約の医療保険を付加すると返戻率は切ってしまいますが、ケガや病気などの万が一のときにも備えることができます。
元々学資保険だけでなく医療保険も検討していた人にはおすすめの保険ですが、返戻率を重視するなら医療保険特約はつけない方が良いでしょう。
一方でデメリットは、返戻率だけで見ると他社商品でもっと優秀なものが複数あるという点と、祝い金の金額を設定できない(12歳と15歳の祝い金は、基本保険金額の10%分)ので、「中学高校の進学時にそれぞれ20万くらい欲しいけど、月々の支払いは1万円以内に抑えたい」といったような希望が両立できないのが難点ですね。
■住友生命の学資保険『たのしみキャンバス』のメリット・デメリット
この学資保険には、一番お金のかかる大学入学時に多く保険金を受け取れる、というメリットがあります。
通常5年間にわたっての分割支給ですが、大学入学時に一括して受け取ってもOK。
一方でデメリットは、契約者が死亡や高度障害になっても毎月の支払いが免除にならない点です。(一般的な学資保険は↑の状況になったときに、保険料の払込が免除される特約が標準でついている。)
あくまでも【個人年金】としての取り扱いであることは理解した上で契約する必要がありますね。
住友生命の学資保険はどんな人向き?
住友生命の学資保険『こどもすくすく保険』は、医療特約を付けられる数少ない学資保険なので、学資保険と医療保険の両立をしたい人に向いていると言えますね。
また『たのしみキャンバス』も、学資保険用にカスタムされた個人年金保険で珍しいタイプで、少しでもお得に生命保険控除を活用したい人に適した保険と言えます。
◇どうして生命保険控除を活用したい人に向いているの?
生命保険控除の上限は年12万円ですが、1つの保険で12万円まで控除されるのではなく、次の3種類の合計額が適用されます。
- 新生命保険 → 最大4万円
- 介護医療保険 → 最大4万円
- 個人年金保険 → 最大4万円
合計、最大12万円。
通常の生命保険付きの学資保険は新生命保険に分類されるため、別途で死亡保険(新生命保険に分類されます)に加入していると、2つの生命保険に加入していても、控除額は年間4万円までに制限されてしまいます。
一方、「たのしみキャンバス」のように個人年金扱いの学資保険に加入するなら、別途で死亡保険に加入していると、新生命保険と個人年期保険の両方の控除枠を活用することができ、年間で最大8万円の生命保険控除が受けられます。
住友生命の学資保険に付けられる特約の種類と内容
住友生命の学資保険『こどもすくすく保険』には、次の3つの特約を付けられます。
■こどもすくすく保険に付加できる特約
こども総合医療特約 | 子供が入院した際や手術をした際に入院日数に応じた保険金を受け取れます。 |
こども入院保障充実特約 | 子供が入院した時に一時金を受け取れます。 |
指定代理請求特約 | 子供が寝たきりになるなど意思疎通が取れない場合に、子供の代わりに契約者である親が代わりに保険金を請求できます。 |
※『たのしみキャンバス』は、上の《指定代理請求特約》のみ付加できます。
住友生命の学資保険の評価は?【良い口コミ・悪い口コミ】
■医療特約が魅力でした
住友生命の学資保険は、医療特約を付けられることを知って申し込みました。
うちは旦那がサッカーでプロ目前まで行ったくらい本気でやってて、子供が望めば真剣にサッカーに取り組ませるつもりだったので、怪我を考えると医療保険は付けたいな、と思っていました。
その中で『こどもすくすく保険』なら、学資保険と医療保険をセットに考えられるので一石二鳥だから助かります。
■子供の進学を素直に祝えそう
よく会社の飲み会で上司が、「来年上の子が中学に上がるんだけど、制服代とか諸々結構かかってさ。大変だわ」とかいった話を聞いてて、なんか迷惑な話みたいに聞こえるのがすごく気がかりでした。
自分は素直に子供の進学を祝いたいと思うし、でも確かに毎回まとまったお金がかかるのは大変だとも感じていました。
色々調べている中で、住友生命の『こどもすくすく保険』という学資保険は、12、15、18歳それぞれの進学のタイミングで祝い金が受け取れるので、将来の不安が少し取り除けて良かったです。
■私立大学に行っても大丈夫
子供の大学資金にと、学資保険の相談を既に生命保険でお世話になっていた住友生命の人に相談しました。
そこでオススメされたのが『たのしみキャンバス』。
特に良いなと感じたのは、入学金や初期費用のかかる初年度だけ多めにもらえて、あと4年になるまで毎年まとまったお金が受け取れることです。
国立に行って欲しいけど、学力ややりたいことによっては私立もありえるし、その時に「良いよ」と言ってあげられる心づもりが出来ました。
■学資保険としてパッとしない
子供の出産に合わせて複数保険の説明を受けました。
返戻率の高さを売りにしている会社が多かったですが、住友生命の学資保険は、返戻率が他と比べても低かったです。
「たのしみキャンバスは高いです」とか言われましたが、これはそもそも死亡保障とかないですから。
元本割れはしてないから良いけれど、可もなく不可もなしといったところですかね。
■医療特約を付けて後悔…
子供の出産に合わせて、学資保険と医療保険を検討していました。
その中で住友生命の学資保険である『こどもすくすく保険』は、医療保険を付けられる学資保険だとネットで見て問い合わせてみました。
説明にも納得したので加入したのですが、後々振り返って、医療保険は必要なかったと後悔しています。
私の住んでるところは市のサポートが大きくて、そもそも医療費がほとんど免除だったという…ちゃんと調べてから入るべきでした。
■義両親のお世話になっている人に営業されて断れなかった
妻との間に子供が出来て、出産前に学資保険の検討を始めました。
特に贔屓にしている会社もなかったので、以前より義両親から「何かあったら一度会わせたい」と言われていた住友生命の営業さんから学資保険の説明を受けることに。
その時に勧められたのが『こどもすくすく保険』で、「これに入っておけば間違いないです」と言われたし、紹介された方だしと思って入りましたが、後々調べたらもっと良い商品があったんですよね。
正直、返戻率とかハズレに感じた保障内容だったので、自分でもっと調べてからお願いすべきでした。
住友生命の積立保険「記念日宣言」や年金保険「楽しみ未来」は学資保険として使える?
住友生命の積立保険『記念日宣言』という商品は、
-
契約時から満期時まで死亡、高度障害への保障が付く生命保険型の積立保険
- 【記念日】として好きな日を指定でき、契約3年後とその後2年おきに《記念日ボーナス》を、また満期時には《満期ボーナス》を受け取れる
という内容です。
2年おきに積み立てた金額をまとまって受け取れるというメリットはありますが、かならず元本割れするというデメリットがあるため、学資保険としては不向きですね。
もう1つ、住友生命の年金保険『たのしみ未来』という商品がありますが、これ実は今までご紹介した『たのしみキャンバス』と全く同じ保険商品です。
呼び名の違いは、
- 『たのしみキャンバス』…住友生命直接の取り扱い商品
- 『たのしみ未来』…保険代理店、銀行等の取り扱い商品
というものです。
『たのしみ未来』に関しては、『たのしみキャンバス』でも説明したとおり、生命保険でないことの良さ(保険料控除を多く受けられて節税対策に使える)と悪さ(万一の場合の保険料払込免除がない)を認識した上での検討が必要ですね。
住友生命の学資保険は保険金の受取時期と保険料免除制度の有無に注目
(就職時や大学院入学時にまとまったお金が欲しい人は、22歳満期型もあります。)
また、契約者が死亡したとき・高度障害状態になったときは保険料の払い込みが免除された上で、契約時に設定した満期保険金はもらえる、とったメリットがあります。
大学の費用を重点的に備えたい人には、住友生命の「たのしみキャンバス」がおすすめ。
入学時だけでなくその後4年間連続で毎年保険金を受け取れるため、学費や就職準備費用にも活用できます。
ただし、契約者が死亡したときの保険料免除制度はないので、別の保険も組み合わせて万が一の備えをしておくと良いでしょう。
監修:FP林泉