日本で3番目の生命保険会社として、明治22年に創業を開始した『日本生命』。
日本生命の公式HPでは、13種類の保険を組み合わせる≪自由度の高い生命保険≫がアピールされていますが、実は学資保険も一定の人気があります。
このページでは、日本生命の学資保険の種類と特徴、具体的にどのくらい増えて戻ってくるのか?(返戻率はどれくらいか?)、口コミでの評判はどんな感じなのか?を詳しく説明していきます。
(2019年2月時点の返戻率を参考に試算しています。)
日本生命の「ニッセイ学資保険」の種類と特徴
ニッセイ学資保険には、こども祝金なし型とあり型の2種類があります。
それぞれの掛け金や返戻率といった特徴を、詳しくみていきましょう。
<種類1> こども祝金なし型
こども祝金なし型は、大学入学時をメインと考えた学資保険で、18歳から満期まで毎年祝い金を受け取れるのが特徴です。
契約者の年齢や加入年齢で受取額が異なりますが、以下の例で具体的な数字を説明していきます。
(例)契約者男性30歳、被保険者(子ども)0歳、基準保険額100万円の場合
◇払込期間…18歳まで
◇返戻率…104.0%
◇満期…22歳
◇支払総額…2,883,600円(月々13,350円)
◇受取保険金…3,000,000円
祝金の受取金額は全て同じというわけではなく
- 18歳(1回目)…基準保険金額と同じ100万円
- 19歳~満期22歳(2~5回目)…毎年50万円
の合計300万円です。
大学入学時から在学をメインとしており、一番金額がかかる入学時に多めの祝い金、その後も毎年50万ずつ祝い金が貰えるので、在学中の教材費や仕送りなどにも活用できるのが魅力ですね。
<種類2> こども祝金あり型
祝金あり型は、大学入学~満期だけでなくそれ以前の小学校~高校までの入学時にも、祝い金を受け取れます。
(例)契約者男性30歳、被保険者(子ども)0歳、基準保険額100万円の場合
◇払込期間…18歳まで
◇返戻率…102.2%
◇満期…22歳
◇支払総額…3,520,880円(月々16,300円)
◇受取保険金…3,600,000円
祝金あり型も祝い金の受取金額は一定でなく、以下のようになっています。
- 6、12、15歳(1~3回目)…各20万
- 18歳…100万円(基準保険金額と同じ)
- 19~満期22歳…各50万
支払い総額が高くなるものの、小~高校入学のタイミングである程度まとまったお金(少額ではありますが)が入るので、教科書や制服などの細かな出費に充当できるのが、祝金あり型の嬉しいところ。
また、合計の受取金額が祝金なし型よりも多く「返戻率が高いんじゃないの?」と感じるかもしれませんが、その分保険料を多く払い込んでいるため、返戻率は【こども祝金なし型】の方が高いです。
日本生命の「ニッセイ学資保険」のおすすめポイント
◇払い込み免除特約がある
学資保険の支払い中、契約者である親に万が一のことがあった場合は保険料の支払いが免除になり、子どもは変わらずに教育資金を受け取れます。
貯蓄だけでなく、万が一のことを考え子どもに十分な教育資金を残せ、支払った金額よりも多くの保険金の受取ができるのが魅力ですね。
最近では、返戻率が100%を超える学資保険は数が少なくなってきているので、それだけでもおすすめポイントになります。
日本生命の「ニッセイ学資保険」は何歳から加入できる?
- 祝金あり型…0~2歳
- 祝金なし型…0~6歳
祝金あり型は、契約年齢が2歳までと短く契約者の年齢は男女とも39歳までと制限があるので、検討中の人は早めに手続きをした方がいいですね。
日本生命の「ニッセイ学資保険」メリットとデメリット
返戻率が高い
そもそも学資保険は教育資金の貯蓄が目的なので、他の保険商品と比べると高返戻率であることが多いです。
2017年には各保険会社の保険料が値上がりし、多くの学資保険が元本割れしているなか、ニッセイ学資保険は返戻率104%と支払額の合計よりも受取額が高くなっています。
ここまで高い返戻率の学資保険は少なくなってきているので魅力的ですね。
契約可能な年齢制限が厳しい
ニッセイ学資保険の契約可能年齢は、払込期間によって次のような違いがあります。
■祝金なし型
- 学資年金開始まで…40~45歳
- 10年…44~45歳
- 5年…60~67歳
■祝金あり型
39歳まで
と、祝金あり型の方が契約可能年齢は狭くなっています。
晩婚化が進む現代では高齢出産をする人も増えており、45歳以上での出産もよくあると考えると契約できる人が限られてしまいますね…。
が、2019年現在ではソニー生命の学資保険「学資金準備スクエア」の方が、返戻率が高くデメリットも少ないです。
ニッセイ学資保険に決める前に、ソニー生命の学資保険も比較対象として考えてみましょう。
詳しくは↑のリンクをクリックして解説ページをご覧ください。
「ニッセイ学資保険」が向いている人と向いていない人
◇向いている人
- 教育資金を計画的に準備していきたい
- 受取総額を少しでも多くしたい
- 万が一のときの保障も用意しておきたい
◇向いていない人
- 高齢出産で年齢的に契約できない
ニッセイ学資保険は高い返戻率が魅力でもありますが、契約者年齢の制限が厳しいので晩婚化が進む現代では契約したくてもできない…といった人も増えてきそうですね。
日本生命の「ニッセイ学資保険」契約者限定サービス【育児相談ほっとライン】とは?
日本生命の保険商品に契約していると、保険についてだけでなく、子どもの育児や健康に関する相談が無料で利用できます。
相談内容は
- オムツ交換、ミルクを上げても子どもが泣き止まない
- いつ頃からどんなものを離乳食であげれば良いのか
- 子どもが夜中に急に吐いてしまい、どうすれば良いかわからない
と、育児に関する様々な悩みを相談できます。
保健師や小児科医・看護師・管理栄養士などの資格を持つ専門スタッフに無料で相談できるので、初めての子育てという人は心強いサービスですね。
日本生命の「ニッセイ学資保険」良い口コミ悪い口コミ
自分の子どもの大学進学を考え、直前でそこまでの大金を用意できないと思い加入しました。
契約で相談すると、担当の人が資料を作ってくれたのでイメージしやすく、早めにと思い契約しました。
実際に大学に行くかどうかは分かりませんが、満期時に総額300万円を受け取れるのでもしもの時の保険として大満足です。
月々の保険料で祝金なし・ありで迷いましたが、小中高の入学時に制服や教科書代などがかかることを考えた結果、祝金ありを選びました。
入学のタイミングで祝金を受け取れるので、保険会社からお祝いされているようで満足でき、返戻率も100%以上なので普通貯金よりもお得感を感じられます。
返戻率が高い保険は他にもありましたが、ニッセイ学資保険は選ぶ払込期間によって返戻率がさらにアップすると知り、契約しました。
小学校入学前に払い込みを完了させたかったので、5年間の年払いに設定し返戻率が110%と高い数字になりました。
払込は現在すでに終わり、大学進学時の費用をもう気にする必要もないので、マイホームの購入も余裕を持って考えられています。
預金の利息があてにできないということで、貯蓄性の高い学資保険に加入しました。
保険料だけで大学時にかかる費用を全て補おうとするとかなり高額になってしまうので、我が家は全額補うのを諦めました。
進学費用の一部を負担するという使い方にし、保険料を支払える範囲に設定しましたが全額負担しようと思っている人は、払える金額で支払いを設定するようにした方がいいと思います。
備蓄性の高さに惹かれ、思い切って5年払いで契約しました。
より返戻率を高くするために、祝金なし型を選び正解だったと思います。
嬉しかったのは配当金が支払われたことで、万が一のときの備えがさらにできましたが毎月の保険料が少し割高になってしまいました…。
配当金があったので、予想より多い返戻金が期待できました。
5年間という短い払込期間を選択したので、返戻率も高く貯蓄性が期待できましたが祝い金あり型で契約したため返戻率が下がってしまいました。
自分のミスですが、金銭的に余裕があるのであれば祝金を貰わないという選択をすれば良かった…、と後悔しました。
「ニッセイ学資保険」の口コミを調査して感じたこと
口コミをまとめてみると
『返戻率が高く、普通に貯蓄するよりも多くの教育資金の準備ができた』
と、高く評価されていることが分かりました。
その一方で
『払込期間を短くしたら返戻率は高くなったが、月々の保険料が高くなりすぎてしまった』
という声も聞かれます。
契約するときは払い戻率だけを考えるのではなく、これから先の出費を考えて月々の保険料を無理なく支払えるように考えることも必要ですね。
日本生命の「ニッセイ学資保険」よくある質問と回答
途中解約の場合、払い込んだ金額の75~90%ほどしか返ってきません。(どの保険会社の学資保険でもだいたいこのパーセンテージです。)
学資保険は途中解約すると再度申し込みできない場合が多く、メリットが何もないので解約は十分考えてからにしましょう。
ニッセイ学資保険はあくまでも、教育資金をメインと考え計画的に準備していきたいという人向けなので、子どものケガに備える医療保障はありません。
子どものケガの保障を希望する場合は、総合医療保険を併せて申し込むと安心ですね。
日本生命の学資保険は年末調整の控除の対象になるので、「保険料控除証明」のハガキを必ず取っておくようにしましょう。
⇒学資保険の保険控除のやり方
所得税においては最大4万円までが控除の対象となりますので、忘れずに申告しておきましょう。
そんなハガキ届いていない!もしかして失くした?という人は、再発行してもらえるので、ニッセイのフリーダイヤルに電話してみてください。
(ただ、再発行手続きや郵送が絡むので到着まで1週間前後かかることは知っておいてくださいね。)
日本生命の「ニッセイ学資保険」についてのまとめ
大学入学時だけでなく大学在学中の4年間毎年学資年金を受け取れますので、大学進学におけるお金の不安を軽減することができます。
ニッセイ学資保険には2つのタイプがあり、
≪祝い金あり型≫を選ぶと、大学入学前後だけでなく小中高の入学前に祝い金を受け取れますが、≪祝い金なし型≫と比べて返戻率が下がってしまいます。
「思ったような保険でなかった」と、途中で解約すると返戻率が100%を下回るので、どちらのタイプが良いのかよく吟味してから契約してください。
監修:FP林泉