学資保険の代わりになる?終身保険・ドル建て保険・投資信託と比較

学資保険の代わりになるもの

「学資保険って本当にお金が貯まりやすいのかな?」

「学資保険よりも貯まりやすくて増えるものは無いの?」

と、学資保険の代わりになるものを探そうとしても、色んな貯蓄方法があるので、どれが良いのか分かりにくいですよね。

このページでは、学資保険の代わりとしてよく取り上げられるものの『種類』や『特徴』を詳しく説明していくので、参考にしてください。

学資保険の代わりとしてよく例に挙がるのはこの3つ

3つの保険とは、貯蓄型終身保険ドル(外貨)建て保険投資信託(NISA)のことを指します。

それぞれどの点が学資保険の代わりとなりうるのか、1つ1つ特徴を見ていきましょう。

貯蓄型終身保険

貯蓄型終身保険は、契約者が死亡や高度障害等の状態になった場合に、残された家族を支える保障となる【生命保険】の役割を持ち、保険料の支払いが終わってからは中途解約しても、返戻率100%を超える解約返戻金を受け取ることが可能な保険です。

第一の目的が【家族への保障】なので、学資保険に比べると生命保険金が手厚く、その分保険料は高めに設定されています。

払込期間が終わってから満期が来るまでに解約すれば、解約返戻金を学資保険の満期保険金の代わりにすることもできます。

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ドル(外貨)建て保険

日本円ではなく、アメリカドル(米ドル)やオーストラリアドル(豪ドル)等の外貨で積み立てる保険を、外貨建て保険と呼びます。

現状、日本に比べて海外の金利の方が高いために重宝されています。

返戻率は金利の高い市場の方が良くなる傾向にありますので、ドルに変えて積み立てていくことで、円建ての保険よりも多く利益を出せる可能性がありますね。

低金利が続く日本円相場ではなく海外相場を利用することで、効率よく貯蓄ができ、学資保険としても活用できます。

ただし、外貨建て保険はあくまでも外貨でやり取りをしますので、保険金を受け取る際の円相場が変わっていますと、日本円に換金する際に予想外の損失を産むリスクも…。

満期保険金を受け取る一般的なタイミングは(子供の年齢にもよりますが)15〜20年後辺りですので、そこまで大きな為替の変動がなければという前提付きで利益の見込める商品と言えますね。
大きな為替変動がリスクにもなり得る商品であるという点は押さえておきましょう。

投資信託(NISA)

積極的な運用を行うことで、リスクを抱えながらも高いリターンも期待できる投資信託ですが、こうした金融商品には通常、投資から得られた利益に対して約20%の税金がかかります。
その税金が、NISAでは5年間非課税になるのがポイントです。

特に【ジュニアNISA】という制度が、学資保険の代わりとして最も適していますね。

特徴は、

  • 投資額としての年間80万円を5年間(最大400万円)、またその運用益が全て非課税
  • 途中で投資を止めることはできますが、出金は子供が18歳になるまでできないので、強制的な貯蓄が可能

学資保険の代わりになるポイントは、投資の成果によって、最大400万円+利益分の貯蓄が可能で、全て非課税なので効率的に教育資金を運用できる可能性がある点です。

18歳まで出金できないのも、「つい使ってしまいそう」と不安な方にはメリットと言えます。

ただし、【投資】であることは間違いないので、運用の成果によっては損をして、元本割れを起こす可能性もありますね。

学資保険と各代替え案のメリットとデメリットを比較しました

貯蓄方法 メリット デメリット
学資保険 タンス貯金に比べて、より手堅く教育資金を準備しやすい 返戻率が低い(金利の良かった時代に比べて、お金を増やしにくい)
貯蓄型の終身保険 保障内容が手厚く、学資保険よりも高い返戻率が期待できる 生命保険の役割が大きいため、毎月の保険料が高い
ドル建て保険(外貨建て保険) 金利の高い市場を活用して、高い返戻率が期待できる 為替リスクを伴う(受け取るタイミングによって返戻率が下がる可能性がある)
投資信託(NISA) 400万円+αの非課税枠で積極的な運用が可能 投資なので、損失が生まれる可能性がある

最近の学資保険は、返戻率が低くお金が増やしにくいというデメリットはありますが、シンプルで分かりやすいですし、手堅く子供の教育資金を用意できるという本来の目的は果たせます。

一方で代替案になり得るものは、毎月の支払いがより負担になったり、予定していた金額にならないなどの可能性もあり、学資保険に比べてリスクが大きくなる印象はありますね。

学資保険の代わりに100%ならないが活用できるケースはある

上記で挙げた3つの保険は、それぞれデメリットもあり、学資保険の代わりとして万能だとは言えませんね。

ですが、メリットもありますので、その部分が教育資金の準備に求めているポイントと合致すれば、学資保険よりも使えるという場合もあります。

ここでは、各代替案に向いている方の利用例を紹介します。

貯蓄型終身保険

学資保険も貯蓄型終身保険も、いずれも契約者に万が一のことがあったときに備えることができます。

しかし、学資保険は元々の学資を受け取るタイミングでしか保険金が支払われませんが、貯蓄型終身保険は契約者の死亡時に保険金を受け取れますので、保険金をさまざまな用途で使用できます。

学資も必要だけれども契約者の健康と残された家族の生活も気になる方は、貯蓄型終身保険を検討してみてはいかがでしょうか。

ドル(外貨)建て保険

ドル建て保険のデメリットは、保険金を受け取る際に、円相場によって受け取れる金額が変わる(見込みよりも減る)リスクがあることですね。

ですが、分散投資を行いたい方には最適な商品とも言えます。

現状でより金利の良い外貨を利用したいけれど、もちろん将来のことは誰にもわからないですよね。

その点、学資保険は仕組み自体がシンプルなこともあるので、手始めに学資保険は金利の良い外貨でチャレンジしてリスクを分散する、というやり方は、資産を分散する方法として有益と言えます。

また、子供を将来留学させたいと思っている方や、家族全体での移住を考えている方にとっても、円から外貨に換金する時に円高・円安の影響を受けずに、はじめから外貨を積み立てられるのはメリットになりますね。

投資信託(NISA)

非課税という点ばかり強調されるNISAですが、投資に使用するわけですから、良くも悪くも振れ幅が大きいと言えます。

ただ、やはり「学資保険ではお金を増やしにくいから魅力を感じない」という方にとってはメリットある選択肢です。

ドル建て保険の部分と考え方は似ていますが、投資先を複数持つこと(分散投資)で、リスクを最低限に抑えることができます。

そして、何よりも非課税枠が大きいので、そもそも投資を考えていた方にとってはメリットのある制度と言えます。

学資保険の代わりに自力で貯金するのはダメ?

「いつまでにいくら貯めよう」と決めて、銀行口座に毎月貯金していくことも可能ですが、自力での貯金は以下のようなデメリットがあります。

・タンス貯金や銀行に預けている場合、学資保険より簡単にお金を取り出す(引き出す)ことができるので、より強い意志が必要です。

・返戻率がそもそもないので、貯めた金額より増えることはありません(銀行預金であれば僅かな金利がかかりますが、仮に100万円を1年預けても10円程度しか増えません)。

・貯金している中で親に万一のことがあっても、学資保険のような払込免除はありません(貯金した分しか教育資金を用意できない

これら3点を踏まえると、自力で教育資金を用意できるとしても、学資保険を利用した方がメリットは大きいと言えますね。

個人年金を学資保険の代わりとして使うケースもあるが…

先ほど挙げた3つの選択肢以外に、個人年金を学資保険の代わりに利用できる場合もあります。

個人年金保険は、一定期間お金を積み立てて、【個人年金】とあるように定年前後の年齢から公的年金の足しにするイメージでお金を受け取れる仕組みです。

メリットとしては、

・決められた期間、毎年一定額のお金を年金として受け取れるので、子供が浪人や留年した場合の学費にも対応が可能
・高い返戻率(110%以上も可能です)が期待できる

ですが、学資保険の代わりとして使うには、次の点がデメリットと感じてしまうでしょう。

個人年金の受取時期ですが、一般的には契約者が55〜70歳のタイミングに限定されています。

学資保険の代わりとして考えるには、子供の年齢から逆算して、契約者の年齢が40歳前後からでないといけません。
(例えば30歳の方が子供の出産時に契約しても、一番早い受取時期には子供が25歳になっているためです)

この点から、本当に必要なタイミングに年金受取時期の調整ができる方に限られた活用法と言えますね。

勤労者財産形成貯蓄制度の特徴・メリット・デメリット

勤労者財産形成貯蓄制度(通称【財形貯蓄制度】)は、給与所得のあるサラリーマンが主な利用可能者である貯蓄の制度です。

財形貯蓄制度は、毎月の給料が振り込まれる段階で、社会保険料や所得税と同じように決めた金額が毎月(ボーナス時の天引きも可能)強制的に天引きされて貯金されるという仕組みです。

手続きとしては、会社の経理に希望を伝えることと、給与振込口座の銀行窓口に必要な書類を提出することの2点だけです。

財形貯蓄制度は、【強制的な】貯蓄が可能な点がメリットと言えます。

もちろん学資保険も口座引き落としされる観点では強制力があるのですが、財形貯蓄制度の場合は先に天引きされて見た目上は手取り収入からマイナスにならないので、通帳を見た時にも引き落としの項目が1つ減らせて心理的に負担が少なく感じられますね。

デメリットは、給与から天引きされるという点以外に魅力がない点でしょう。

特段、利息が高くてうまみがあるわけでもないですし、死亡保障があるわけでもありません。
ですが「まだ結婚してないけど、とりあえず将来のために貯めておこう」といった方や「保険の説明を聞くのは面倒だし、他の商品を買わされるのも嫌だ」といった方には、まず始めに手をつけやすい制度として一定の価値はあると言えますね。

学資の準備手段として学資保険以外も検討しよう

監修者:FP林泉

学資を貯めるなら学資保険は優れた保険商品です。

高校入学や大学入学などの学資が必要な場面で保険金を受け取れますし、契約者に万が一のことがあったときには保険料の支払いが免除され、なおかつ、保険金は予定通りに受け取れます。

しかし、契約者の死亡時や高度障害時の保証をさらに手厚くできる「貯蓄型終身保険」や子供の名義で投資ができる「ジュニアNISA」、為替変動による利益も期待できる「ドル(外貨)建て保険」を学資保険の代わりとして活用することも可能です。

個々の保険の特徴をライフプランナーに詳しく質問し、学資保険だけにとらわれるのではなく幅広い視点で学資準備に合う商品を選びましょう。

監修:FP林泉