育英年金とは?本当に必要なの?メリットと注意点を比較

「育英年金ってなに?」
「育英年金に入る必要性はあるの?」

学資保険のことを調べていると『育英年金』という言葉をよく目にしますが、一体どんなものなのか、いまひとつ分かりませんよね。

このページでは、育英年金の概要や必要性、メリット・デメリットを始めとして、保険料(掛け金)の相場、各保険会社が取り扱っている育英年金の特徴、育英年金に加入する方法などについて解説していきます。

育英年金とは


育英年金は、主に学資保険とセットで加入するもので、教育資金とともに契約者であるご両親に万が一のことがあったときの死亡保障を準備できます。
毎年一定の金額を子どもに残せるだけでなく、契約者が亡くなったときに以後の保険料の払込が不要になる特約もつけられるのが特徴。

さらに、育英年金をもらっていても満期保険金やお祝い金も予定通り受け取れるため、月々の教育費と、受験や進学などで必要になる資金の準備が可能です。

育英年金で毎年受け取る金額は、基準となる保険金額(学資保険のお祝い金額)の20~60%程度と保険会社によって異なります。

たとえば、基準となる保険金額が150万円、育英年金の割合が50%のときには、年間75万円が年金として受け取れます。

育英年金の必要性・メリット『親が亡くなったときに子どもが困らない』

育英年金に加入しておくと、保険期間中に契約者である両親が亡くなったり、高度障害などで働けなくなったりしたときに、満期(子どもが18歳や22歳など)になるまで毎年一定のお金を子どもに残すことができます。


たとえば、18歳満期の育英年金(年間50万円)に加入し、子どもが5歳のときに契約者の父親が亡くなった場合、その子どもが18歳になるまでの13年間、毎年50万円を受け取れるのです。

2018年の文部科学省の調査によると、子どもの年間学習費の平均は下の表のとおりで、公立では中学校が47.9万円と最も高く、私立ではさらに額が増えることも。
もしものときのためにも、育英年金で毎年の教育費を準備しておくと安心ですね。

公立 私立
幼稚園 23.4万円 48.2万円
小学校 32.2万円 152.8万円
中学校 47.9万円 132.7万円
高校(全日制) 45.1万円 104万円

*1年間の学習費の平均額

育英年金の掛け金は1000円~1,500円が多い

育英年金は学資保険についているタイプが多く、基本的に学資保険のみに加入するよりも返戻率が下がり、貯蓄性も低くなってしまいまします。

たとえば、月払いの保険料が10,000円の育英年金付き学資保険では、そのうち育英年金分の掛け金が2,000円だとすると、貯蓄分に回せる保険料は残りの8,000円となります。
そのため、同じ10,000円の保険料の学資保険に加入するよりも、将来に残せる教育資金が少なくなるのです。


育英年金はあくまでも教育費にするための死亡保障と考えて、掛け金を1,000円前後に抑えている商品が多いです。
万が一のことは起きない方がいいのは当たり前ですが、万が一のことがなかったときには育英年金の掛け金は掛け捨てとなり、戻ってこないことを覚えておきましょう。

育英年金に加入する方法


上でも触れたように、育英年金に加入する場合は学資保険とセットになっていることが多いです。
元から育英年金がついている学資保険と、加入時に育英年金をつけるか決められる学資保険の2種類があり、学資保険と区別するために「こども保険」と呼ばれることもあります。
育英年金には契約者の親と子どもの死亡保障がついているため、加入するときにはお二人の健康状態を記入する告知書の提出も必要です。

育英年金の注意点・デメリット

育英年金を受け取るのは原則、子ども本人です。
年金は小さな子どもでも所得(雑所得)となるため、金額によっては所得税がかかってしまうデメリットが生じます。
育英年金だけであればほとんど心配ありませんが、年金以外にも毎年受け取るお金があるときには要注意。


特に、16歳以上の子どもがアルバイトをしたときには、給与と課税対象となる年金の合計が年間103万円以上(勤労学生控除を受けている場合は130万円以上)になると所得税がかかり、親の扶養から外れる可能性があります。

また、育英年金は相続税の対象にもなり、不動産や保険金などと合わせて大きな資産を相続するときには課税されることも。
ただし、相続税の対象となった年金は所得税の対象から外れるため、二重で税金を納めることはありません。

各保険会社の育英年金について

保険会社ごとの育英年金額の割合や特徴をまとめました。

日本生命 ニッセイこども保険「げんき」

小・中・高・大学の入学時と満期のときにお祝い金が受け取れる育英年金つきの学資保険です。
育英年金は基準となる保険金額の40%となるため、基準保険金額が100万円であれば年間40万円を受け取れます。
満期は18歳と22歳から選択可能ですが、子どもの契約年齢が0~2歳と他社より短いので注意。

JA共済 こども共済「にじ」

幼稚園入園時からお祝い金が受け取れるのが特徴で、基準共済金額が100万円のときには、小中学校入学時に10万円、大学入学時に30万円と年齢が上がるにつれてお祝い金額も高くなります。
育英年金額も年齢によって異なり、0~11歳は基準共済金額の20%、12~14歳は30%、15~17歳は40%、18歳~21歳までは50%となります。

東京海上日動あんしん生命 こども保険

小・中・高・大学の入学時にお祝い金があり、基準保険金額が100万円のときには18歳で100%の100万円が受け取れます。
22歳の満期時にお祝い金はありませんが、運用利益によっては5年ごとに配当金がもらえることも。
育英年金は満期時まで保障され、基準保険金額が100万円なら50%の50万円を毎年受け取れます。

フコクしんらい生命「成長樹」

小・中・高・大学の入学時にお祝い金が受け取れ、18歳では基準保険金の100%がお祝い金として支払われます。
一律22歳満期で、育英年金は基準保険金が100万円であれば50%の50万円です。
5年ごとの配当金もついており、東京海上の保険内容とほぼ同じですが、こちらは若干保険料が高くなっています。

FWD富士生命 5年ごと利差配当付こども保険

こちらも、5年ごとに配当金をもらえるこども保険で、一律22歳満期、18歳には基準保険金の100%が受け取れます。
さらに、育英年金は基準保険金額の50%で、100万円のときには50万円を毎年受け取ることが可能です。
上二つと同じ内容ですが、こちらは契約者の年齢が70歳まで加入できます。

育英年金の特徴を捉え、賢く活用しよう!

監修者:FP大間武

学資保険にセットされている(セットする)育英年金は、契約者にもしもの時があった場合に毎年一定額を年金形式で受け取れるものです。

学資保険が「貯蓄性の保険」であるのに対し育英年金部分は「掛け捨ての保険」のため、育英年金付き学資保険に加入した場合にはその分保険料も多くなり、支払った保険料より少ない金額が満期返戻金となります。

学資保険を貯蓄としてのみ活用したいなら、育英年金付きではない学資保険を選択しましょう。

一方、育英年金も毎年進学等必要な額が定期的に支給されますので一時に多額の金額を管理できない人にオススメです。

このように育英年金付きの学資保険を検討する場合には、

  • 貯蓄のみで良いのか
  • 保障も求めるのか
  • お祝い金等の支給時期、支給金額は希望の時期、金額か

そして、他の保険の加入状況も含め上手に活用してください。

監修:FP大間武