「学資保険と終身保険はどんな違いがあるのか」
「貯まりやすいのは学資保険?それとも貯蓄型の終身保険?」
「学資保険と終身保険にはどんなメリットやデメリットがあるのかな」
学資保険と終身保険は、似ている部分も多いですが、加入する目的の部分で大きな違いがあります。
このページでは、学資保険と終身保険の違を比較しながら、どんな人がどちらの保険を選ぶべきか?を詳しく説明していきます。
学資保険と終身保険の違いを比較
学資保険 | 終身保険 | |
目的 | 子供の教育資金を貯める | もしもの時に備える (死亡や入院) |
保障性 | ○(特約内容による) | ◎ |
貯蓄性 | ◎ | △(積立額の大きさによる) |
満期時の返戻率 | 101~107% | 100%~(貯蓄型の場合) |
途中解約時の返戻率 | 75~90% | 50~70% |
加入時期 | 子供が0~5歳のころ | 好きなタイミングで加入できる |
保険金の受取時期 | 大きく分けて次の3種類 ・大学入学時+卒業まで毎年 ・大学入学時に一括 ・小中高校入学時+大学入学時 |
大きく分けて次の2種類 ・死亡時に一括or分割(年金タイプ) ・解約時 ※契約保障内容により異なる |
カスタマイズ性 | ○ | ◎ |
契約者の死亡時 | 満期時に保険金が下りる (子供の大学入学時が基本) |
死亡後すぐに保険金が下りる |
大まかな違いは上の比較表のとおりです。
それぞれの特徴を詳しく説明していきますね。
■保険に入る目的
学資保険は子どもや孫の教育資金を貯めるのがメインの保険で、子どもの年齢によっては加入できないケースもあります。
例えば、ソニー生命の学資保険では3歳まで、明治安田生命のつみたて学資では6歳まで、と各保険会社によって条件が違ってきます。
(長くても小学校に入学する6歳までに設定している保険会社が多いですね)
被保険者=子どもなので、当然ながら子どもが居ない場合は契約できません。
終身保険は死亡したときの備えがメインの保険(主契約)で、そこに入院・手術・三大疾病・生活習慣病などの医療特約を組み込み、もしもの時に備える、といった使い方が一般的ですね。「終身」保険なので保障は一生涯続きます。
■保障の手厚さ
学資保険には「契約者死亡時の払込免除」と「被保険者の死亡保障」の2種類の保障が標準で付いています。
・契約者死亡時の払込免除
お父さんやお母さんといった“契約者”が亡くなった場合、それ以降の保険料(掛金)が免除され学資金は全額もらえる、といった保障内容です。
例えば、子どもが18歳になったときに300万円の教育資金がもらえる学資保険(積み立て額は月15,000円)に入ったものの、たった3ヶ月で契約者(=お父さん)が交通事故で亡くなってしまった。
積み立て総額が45,000円(3ヶ月分)だけだから満期(子どもが大学入学する時期)になっても少ししかもらえないだろうな…と思いますが、この保障があるおかげで満額の300万円が入ってきます。学資保険の注目すべき特徴の一つですね。
・被保険者の死亡保障
被保険者である“子ども”が死亡したときに、今まで積み立ててきた保険料と同額の保険金が支給される、という保障です。
積み立て分が戻ってくるだけなので、一般的な生命保険にある死亡保障とは少し考え方が違います。
終身保険には「死亡保障」や「医療保障」を付けるケースが多いですが、その中に特約を付けることで保障内容を調整するのが最もスタンダードです。
・死亡保障
“死亡時に保険金が出る”という、至って一般的な死亡保障。
終身保険なので、何歳になっても死亡保障が続くのは、この保険の魅力ですね。
ただ、その分毎月の払い込み保険料は高くなります。
(契約年齢によって保険料が大きく変動するため、若いうちに入っておくのが◎)
◇終身死亡保障額が500万円、払い込み期間が終身の場合の月額保険料(参考)
契約者の年齢 | 月額保険料金 |
---|---|
20歳 | 約6,000円 |
30歳 | 約7,500円 |
40歳 | 約10,000円 |
50歳 | 約13,000円 |
60歳 | 約20,000円 |
65歳 | 約30,000円 |
・医療保障
病気やケガで入院をした時に、1回の入院につき30~60日間(契約内容によって変動)の給付金が入る、というのがメインの保障。
そこに“特約”として「三大疾病(がん・心臓病・脳血管の病気)」「通院」「先進医療」「女性疾病」「リビング・ニーズ」などを付けて保障を充実させることもできます。
この特約の数と内容によって支払い保険料が大きく変動するため、保険会社の外交員は色んな特約の説明を頑張ってすることが多いですね。
逆に支払い保険料を減額したい人も、この特約で削れそうなものがあるかどうか?をまずチェックすると良いでしょう。
■貯蓄性の有無
学資保険は『子どもの教育資金を貯める』のが目的なので、貯蓄性は高い方ですが、長期間の契約をしても、そこまでたくさん増えるワケではありません。
どれだけ増えるのか?は下の【返戻率】の項目をチェックしてもらえれば分かると思いますが、順位を付けるのなら [投資 > 学資保険 > 銀行預金 > タンス貯金] といった並びになります。
○増えやすさ
終身保険は死亡や医療保障がメインなので、基本的に貯蓄はできない、と考えておいてください。
ただ、終身保険の中にも貯蓄性が高い「低解約返戻金型終身保険」という名前の保険商品もあります。
≪低解約返戻金型終身保険について≫
支払い保険金の一部を毎月積み立てるタイプの終身死亡保険で、満期(50~80歳から選べる)までに解約してしまうと今まで積み立ててきた総額の50%程度しか、解約金が戻ってきません。
しかし、満期以降に解約すると、積み立て総額の100~130%が解約金として戻ってきます。
(詳しい返戻率に関しては下の項目にて説明)
■返戻率(満期時・途中解約時)
学資保険の返戻率は、だいたい次のように設定されていることが多いです。
満期時 | 途中解約時 |
---|---|
返戻率100~108%程度 | 返戻率80~95%程度 |
また、次の項目によって返戻率が変動することも覚えておいてください。
- 契約者[お父さんやお母さん]の年齢
- 加入者[子ども]の年齢
- 払込期間
(学資保険は【満期までに貯める金額】を決めてから積み立てるため、払い込み期間が短くなると毎月の保険料が多くなります) - 支払い方
- 給付金[積立金]
- 給付金受け取り方
加入条件をだいたい同じにして返戻率を比較し、どの保険会社の学資保険が一番お得なのか?を説明しているコーナーも作っておきました。
【参考】学資保険おすすめランキング
終身保険には解約返戻金が設定されていないものありますが、「低解約返戻金型終身保険」の場合は、掛金の中に積み立て金が含まれているため、満期時や解約時に積み立て部分のお金は戻ってきます。
低解約返戻金型終身保険の返戻率の目安は次のとおり。
満期時(それ以降) | 途中解約時 |
返戻率100~130%程度 | 返戻率50~70%程度 |
低解約返戻金型終身保険は、払い込みが完了してある一定の期間が経過してからは、返戻率が100%を超えて長期間置いておくほど増え幅が大きくなっていきます。
でも、払い込み完了前に解約してしまうと、今まで積み立ててきた総額の半分ほどしか戻ってこないため、綿密な計画を立ててから契約しないと大損をしてしまうので注意してください。
増え方のイメージとしては下のイラストのような感じです。
返戻率130%は確かに魅力的ですが、積み立て金を40年間預けて適用される数字なので、老後の備えとしてコツコツと貯めていくのがベストな使い方ですね。
■加入時期
学資保険は、子どもを対象とした保険(=被保険者が子ども)なので、基本的には0~5歳のときに加入するものです。
ただ、上の「学資保険の返戻率の決まり方」を見ると、子どもの年齢が低いうちに入っておいた方が総支給額は少し増えてお得ですね。
◇生まれる前から加入も可能!
「出産前加入特則」を学資保険につけておくと、出産の140日前から契約が可能になるため、あらかじめ加入する保険会社が決まっているなら生まれる前に契約しておくのもアリです。
産後バタバタしているときに保険屋と話をするなんて無理ですもんね…。
※契約内容によっては90日前になることもあります。
終身保険は、加入者の死亡や病気・ケガなどの保障となるため、特に加入時期が決まっているワケではありませんが、契約者の年齢が若いと掛金が安くなるため、後から入ることを考えると絶対に若いときに入る方が賢明です。
(安い月額掛金が死亡するまで適用されるため)
■保険金の受け取りタイミング
学資保険は「小中高+大学入学時」「大学入学時」「大学入学時+卒業まで毎年」の3種類の受け取りタイミングがあります。
これは各家庭のライフスタイルに合わせて選べばいいのですが、返戻率が一番高いのは「大学入学時+卒業まで毎年」の受け取り方です。
少しでも多く受け取りたいなら、小中校までの教育資金は学資保険に頼らず自力で確保して大学に入学してから学資金を受け取るように、ライフスタイルの設計をしておきましょう。
終身保険は種類によって保険金を受け取るタイミングが違ってきます。
大まかには次のとおり。
【死亡保険】
⇒ 被保険者が死亡したとき
一時金として一括で受け取る方法と、年金として分割で受け取る方法があります。
まとまったお金が必要なら「一時金」として、生活費の足しにしたいのなら「年金」として受け取るのがベストでしょう。
【医療保険】
⇒ 入院や手術などをしたとき
別途、特約を付けることで、給付対象の入院日数を拡大(30日間→60日間といった感じ)できたり、保障対象となる手術の種類を増やしたりする(三大疾病→七大疾病にといった感じ)ことも可能です。
ただ、特約をたくさん付けると月々の支払い保険料が上がるため、付けすぎないよう注意しましょう。
【積立保険】
⇒ 契約時に設定した保障満了時期(満期)
死亡や医療の保険給付金をもらった場合、積み立て額からその分を差し引かれて満期時の受取額が減ってしまうタイプの終身保険もあります。
■カスタマイズ性
学資保険で、カスタマイズしやすい点は「学資金の受取総額」「受け取り時期・方法」「医療保障の有無」です。
- 学資金の受取総額 → 50万円~3,000万円まで
- 受取時期 → 子どもの進学に合わせる
- 受取方法 → 一括or分割
- 医療保障 → 特約として付加できるタイプもある
終身保険は、付加する特約によっては何通りものカスタマイズが可能と言えます。
特約の内容を全て紹介していくと、かなり長くなってしまうので、ここでは特に人気のある特約のみを取り上げて簡単に説明をしておきますね。
・三大疾病
がん、心臓関係の病気、脳の血管に関する病気になったときに、給付金が増えます。
食の欧米化が進んだ結果、近年はこれらの病気にかかる人が非常に多くなってきているので、心配な方は付加しておくと良いでしょう。
・入院が絡む通院
病気やケガで入院したときに、通院1回あたり2,000~5,000円ほど給付される特約です。
病院までの交通費が結構かかる…という人はつけておくと安心。
ただ、あくまで入院に対しての通院でないと保障は受けられない点は知っておいてください。(入院するほどでもない病気に対して通院してもお金はもらえない、ということです)
・先進医療
厚生労働大臣が定める医療技術で、特定の医療機関で治療したときに、累計2,000万円近くの給付金をうけられる特約です。
(詳細は厚生労働省「先進医療の概要について」を参照)
そこまでして生きたくない…という意見もありますが、掛金は月50~80円なので「まぁ付けておいてもいいか」と深く考えずにつけている人が多いですね。
・女性疾病
乳がん、子宮筋腫、卵巣がん、帝王切開など、女性特有の疾病に対して、給付金が出る特約です。
ただ、これらに疾病に関しては、健康保険・医療保険・高額医療制度などの保障も受けられるため、特にこの部分の保障を手厚くしておきたい人以外は、別に付加しなくてもいいでしょう。
・リビング・ニーズ
余命6ヶ月以内です、と医師から宣告を受けた時に、本来死んでから給付される保険料を生きている内にもらえる特約です。
「人生いつまであるかわからないから趣味にパーッと使いたい!相部屋ではなく個室のベッドでゆっくり優雅に入院生活を送りたい」、と『被保険者のためにお金を使える』のが魅力ですね。
※具体的な数字を出していますが、保険会社によって範囲が異なります。
学資保険のメリットとデメリット
学資保険のメリットは大きく分類すると次の3つ。
1.銀行の定期預金よりも増えやすい
返戻率の高い“ソニー生命の学資保険”を例に出すと、返戻率107.2%の場合、利率は1.74%となります。
それに比べて、銀行定期預金の利率は一番良いところでも「イオン銀行」の0.2%で、5,000円も増えません。(2019年8月現在)
2.強制的に教育資金を貯められる
タンス貯金や銀行口座への貯金は自由に引き出せるため、お金がなかなか貯まらないケースが多いです。
やはり、学資保険のように問答無用で毎月貯蓄にまわす方が、お金は貯まりやすいですよね。
定期預金も毎月の貯蓄とはなりますが、定期預金はいつでも崩せるのであまり強制力はありません。
しかも学資保険の場合は、契約満了まで待たずに解約すると70~95%になって戻ってくるため、損するくらいならこのまま貯め続けよう!と思える点も◎です。
3.契約者が亡くなったら掛金が免除される
契約者であるパパやママが万一、事故や病気で亡くなってしまった場合、それ以降の掛金は全額免除されます。
たとえ1ヶ月分しか掛金を払っていなくても、子どもが大学入学する歳になれば、200万円・300万円と、まとまったお金が入るので安心してください。
(いくら受け取れるのか?は契約時に設定)
これらの他にも、生命保険控除の枠に入れて税金を安くするメリットもあります。
続いて学資保険のデメリットを説明していきます。
1.緊急のときに引き出せない
学資保険は、銀行口座やクレジットカードから毎月一定額が引き落とされて貯蓄に回り、満期時に保険金として給付されるようになっています。
そのため、好きなタイミングで必要な額を下すことは、基本的にできません。
どうしても入用になった場合は、最悪「保険を解約して返戻金を受け取る」という手段がありますが、積み立て総額の70%くらいしか戻ってこない事は知っておいてください。
2.インフレには弱い
学資保険は、契約時の返戻率が満期までずっと続くため、子どもが大学入学する時(保険金を受け取る時)に、お金の価値が下がっていたら高い返戻率でお金が少し増えたとしても、うま味が半減してしまいます。
3.契約内容によっては元本割れになる
医療保障の特約が付いているタイプの学資保険はほぼ全て、100%以下の返戻率となり元本割れを起こします。(積み立てた総額よりも少ない額の保険金しか受け取れない)
子どもの教育資金を貯めるためのものなのに、減ってしまっては本末転倒もいいところなので、元本割れしないかどうか?だけはしっかりと見ておきましょう。
その他、学資保険のメリットやデメリットをもっと詳しく知りたい人は、別のコーナーでまとめているので確認してみてください。
終身保険のメリットとデメリット
終身保険の一番のメリットは、色んな内容の保障を自分好みに組み立てられることです。
例えば、死亡保障を手厚くしたい、入院保障で日額1万円もらえるようにしたい、がん家系だからガン保険を充実させたい、という感じで、痒いところに手が届くのが◎
通院の交通費保障まで細かく設定できる保険もあります。
また、終身保険なので保障が一生涯続くのも大きなメリットだと言えますね。
20代前半の頃に入っておけば、月額12,000円くらいで死亡給付金1,000万円といった終身保険もあります。
逆に60歳、70歳になってから同じ給付金額の死亡保険に入ろうと思ったら毎月5万円以上も掛金を払わないとダメなケースがほとんど…。
中にはその歳になったら死亡保障は100万円までしか出ない、という制限を付けている保険会社もあるくらいです。
自分の死後のことを考えて、若いうちから終身死亡保険に入っておくのも、残された家族が困らないようにするための気遣いだと言えますね。
貯蓄型の終身保険は、保障を確保しつつ資産の構築ができる点もメリットと言えます。
終身保険のデメリットは、保障を手厚くしすぎると毎月の掛金が25,000円くらいまで跳ね上がるところです。
解約返戻金がない終身払いの場合は、もちろん全額掛け捨て…。
もし20年間そのタイプの保険に入り続けていた場合、600万円ものお金を保険に使っていることになります。
お金に余裕がある人なら、保障重視で契約してもいいかもしれませんが、できれば月の掛金は10,000円以内に押さえておきたいところですね。
もう一つのデメリットは、下の項目で紹介する「低解約返戻金型終身保険」に入ったときの話で、保険料の払込期間中(低解約返戻期間中)に解約すると、積み立ててきた金額の50~75%くらいしか戻ってきません。
低解約返戻金型終身保険の払込期間は、どの保険会社でも最低30年の設定となっているため、長期間の加入ができる人にはオススメです。
終身保険の種類とそれぞれの特徴
貯蓄型の終身保険と言っても、大きく分けると「低解約返戻金型終身保険」「積立利率変動型終身保険」「変額終身保険」「外貨建て終身保険」の4種類があり、それぞれ特徴が異なります。
低解約返戻金型終身保険
上の項目で特徴はほとんど説明したため、詳しいことは割愛しますが、とにかく『払込の途中で解約するかなり損をする』ということだけ、覚えておいてください。
積立利率変動型終身保険
終身死亡保障+積み立てで形成される終身保険で、積み立て部分の金利が市場に合せて変動する、といった特徴があります。
一言でいうと、インフレが起こっても損をしにくい、ということです。
また、大きなデフレが起きた場合のことを考えて、積立利率には最低保証が設定されている保険が多いですね。
変額終身保険
終身死亡保障がメインの保険で、保険会社の資産運用結果によって、もらえる保険金額が変わってきます。
- 死亡したとき→「基本保険金」+「変動保険金」
- 解約するとき→「解約返戻金」
「基本保険金」は一定で、「変動保険金」と「解約返戻金」のみが、運用成績によって変動する、といった特徴があります。
保険会社の運用がうまくいかなかった場合、解約返戻金がほぼ0円になってしまうケースもあるので、保障と貯蓄を両立させたい人にはリスクが大きい保険だと言えます。
外貨建て終身保険
こちらも終身死亡保障がメインの保険で、支払われた掛金を保険会社が外貨で運用する仕組みとなっています。
日本円での運用よりも外貨の方が利回りは良いので、運がいいと200万円が300万円になるケースも十分に考えられます。
ただ、為替相場の変動によって、長期間加入していたとしても保険金の受取額が減る(具体的な減り幅は、その時の為替によって大きく違ってきます)リスクがあることは知っておきましょう。
学資保険と終身保険はどんな人がどっちに入るべき?
学資保険は、子どもの教育資金をコツコツと貯めていきたい、かつ、少し増えればいいかなと考えている人に向いています。
保険料の払い込み期間も学資金の受取タイミングも、子どもの入学に合わせて作られている保険ですね。
一方、終身保険は、基本的に死亡保障がメインなので、貯蓄にはあまり向いていません。
掛金が安い『若いうち』に、1,000~3,000万円の死亡保障がある終身保険に入っておいて、自分の死後、遺族が困らないように備える、といった意味合いが強いです。
「学資保険に入りたい」と保険会社の営業さんに相談すると、学資保険の代わりにもなる終身保険はどうですか?と提案されることが多々ありますが、入る目的から違うので“代わり”になんてなりません。
自分のライフスタイルや今後起こりうるライフイベントなどをしっかりと予測して、用途にあった保険を選ぶようにしてください。
ライフスタイル?イベント?何にどれだけお金がかかるのか分からない…。
そんな人は、「人生とお金に関する計画作り」のプロであるFP(ファイナンシャルプランナー)に相談して、どの保険が自分に一番ピッタリなのか?を教えてもらうのがベストでしょう。
FPを自分で探すのが面倒くさいor探せない人は、保険に詳しいFPを紹介してくれる無料の「保険相談サービス」がオススメです。
終身保険と学資保険は用途が全く異なる保険
終身保険は、「万一の時の保障を準備する保険」ですが、学資保険は「子供の教育費を確保する保険」という違いがあります。
このため、例えば子供の教育費の確保のために終身保険に加入すると、本来とは違う用途で加入していることとなり、思ったような金額を準備できないという事態も…。
上のことから、保険に加入する目的や、今後のライフプランなどを考えて保険を選ぶことが望ましいです。
しかし保険は仕組みが複雑な部分もあるため、迷うようであれば、FPなどの専門家に相談し、自分に合った保険を探していきましょう。
監修:FP品木彰