学資保険と貯金の違いを比較!教育資金を貯めるならどっち?

子どもを大学まで行かせたいけど、教育資金をどう貯めよう…
学資保険と銀行貯金ならどっちが貯まる?増えやすい?
それぞれのメリットとデメリットも知りたい。

親として、子どもの教育資金は絶対に貯めておきたいですよね。
どうせなら、少しでも多く増やせるように効率よく貯めていきたいものです。
そんな時は「銀行の定期預金」よりも「学資保険」がオススメ。

このページでは、どうして銀行で貯金するよりも学資保険を使ったほうがいいのか?それぞれのメリットとデメリットは何か?を、詳しく説明していきます。

教育資金を本気で貯めたいのなら「学資保険」

お金を貯めるぞ!と張り切って、毎月2万円を銀行口座に入れ始めたけど、3ヶ月後には挫折…。
逆に引き出してしまってほとんど数千円しか貯まっていない。
だからと言って、タンス貯金をしても何となく使ってしまって、気付けば千円も残っていない!といった経験、ありますよね。

このため、本気でお金を貯めたいのなら、
一旦入金すると一定の時期がくるまで引き出せない「積立貯金」がおすすめです。

『学資保険』は、契約するときに“契約満了時期(満期)”を決め、保険料という形で積み立てていきます。(月払いが基本ですが、年払いや一括払いも可能)

もし、この満期までに解約すると、積み立て金の総額から約5~30%が差し引かれた残りのお金しか戻ってきません。

例)毎月15,000円の保険料を3年間払って解約、途中解約ペナルティ20%の場合
15,000円×12ヶ月×3年=540,000円 ←払込保険料の総額
540,000円×20%=10,800円 ←差し引かれる額

上の例の場合、10,800円も損をしてしまうため「今、解約するともったいないし満期まで頑張って続けよう」という気持ち(無駄使いせず貯めよう!)になります。

銀行口座を使った貯金では、この考えにならないため『学資保険』の方がお金は貯まりやすいんですね。

銀行の定期預金は途中解約しても減らない

銀行の定期預金は、途中(契約期間以内)で解約しても、金利の優遇がなくなるだけで積み立てたお金は減りません。

銀行の普通口座だと好きなときにお金を出し入れできますが、定期預金の場合は期間を決めて毎月預けます。
5年、10年と継続して積み立てることを条件に、金利を少しだけ優遇してもらえる、という特徴がありますね。

【参考】普通預金の金利:年0.001%→定期預金の金利:年0.01%(三菱UFJ銀行の場合)

学資保険と比べると、銀行の定期預金の方が解約しやすい=お金が貯まりにくい、ということが分かりますね。

学資保険を使って強制的に一定額の金額を毎月積み立てることで、「無駄な出費を極力減らそう!」という考えにもなるため、お金のやりくり自体が上手になる、といった利点もあります。
(「今月の貯金は来月に回すか…」という甘えた考えがなくなるのも◎)

貯まるだけでなく増えるのも学資保険の魅力

学資保険には、各商品に『返戻率』が設定されており、この数値によって【契約満了時にもらえる学資金】の額が違ってきます。
(正確には↓の図のように払込総額が変動します)

例えば、次の条件で学資保険に加入した場合
<条件>

  • 子どもが18歳になるまでに200万円貯める
  • 大学入学時に一括で受け取る
  • 毎月積み立てる
  • 返戻率が105.0%

満期までに合計190万円積み立てる ⇒ 満期時に105.0%増しの200万円もらえる
というのが、学資保険の基本的な考え方。

タンス貯金や銀行の普通預金で200万円貯めるには、月9,260円を18年にわたり積み立てないとダメなところ、学資保険だと月8,796円で済みます。

貯めるだけでなく、少しでも多くお金を増やしたいのなら『返戻率』は必ずチェックしておきましょう。
別のページで「返戻率が高い学資保険」をまとめておいたので、参考にしてください。

⇒返戻率が高い学資保険ランキング

銀行定期預金の金利0.01%は返戻率に換算すると100.06%

銀行の定期預金を使って18年で200万円貯めるためには、毎月9,253円の積み立てが必要となってきます。(下シミュレーション参照)

積立期間 元金 利息 利息
(税引き後)
積立
合計額
1年 111,036円 0円 0円 111,036円
5年 555,180円 114円 90円 555,270円
10年 1,110,360円 504円 401円 1,110,761円
15年 1,665,540円 1,170円 932円 1,666,472円
18年 1,998,648円 1,704円 1,358円 2,000,006円

1,998,648円貯めて2,000,006円戻ってくるため、
[2,000,006円÷1,998,648円×100]=100.06%(小数点第3位を切り捨て)
返戻率は100.06%となります。

銀行や郵貯などの低金利な預金より、契約時の条件次第では108%くらいまで返戻率が上がる「学資保険」に預ける方が、賢いのは言うまでもありませんね。

学資保険と預貯金のメリットとデメリットを比較

学資保険のメリット

  • 利率(返戻率)が高くて銀行よりも増えやすい
  • 大学進学のタイミングに合わせて教育資金を受け取れる
  • 契約者が死亡したら保険料(掛金)が全額免除される
  • 生命保険控除の対象となり税金が少し安くなる
  • 貯蓄だけでなく保障を付けられるタイプの商品もある

学資保険のデメリット

  • 途中解約をすると元本割れを起こす(返ってくるお金が減る)
  • 保障を手厚くすると元本割れを起こす
  • 契約時の利率で固定されるためインフレに弱い
  • 保険会社が倒産すると受け取り額が減る(ごく稀にしか起こらない)
  • 契約者≠受取人だと贈与税がかかるケースがある

学資保険のメリットとデメリットをざっと箇条書きにしてみましたが、もっと詳しい内容を知りたい!という人は、詳細説明をしている別ページを参照してください。

⇒学資保険のメリットとデメリット

【預貯金のメリット】

・積み立て金額を都度、調整できる
タンス貯金や銀行預金などの場合は、今月は出費が多いから貯金は控えめに…というように状況によって貯蓄額を変えられるメリットがあります。

病気や事故などの急なトラブルがあった時でも柔軟に対応できるのが良いですね。

また、銀行の定期預金は一度金額を決めたら変更できない、と思われるケースも多いですが、預金額の変更は基本的に可能となっています。

お給料のベースアップや賞与額によって、積み立て額を調整すると目標金額により早く近づけますね。

・解約しても元本が減らない
この記事の序盤でも少し説明しましたが、銀行の定期預金は解約しても、積み立てた金額は減ることはありません。

ただ、定期預金として優遇されていた金利が、普通預金のものに変わるため増えたとしても、10円程度だと思っておいてください。

また定期預金を担保に貸付を受けることもでき、解約をしなくても一時的にお金を引き出す方法もあります。(定期預金の約定金利に0.3~0.5%プラスした利率が貸付金利となる)

・ペイオフ制度がある
万が一、銀行が破綻しても、預け入れた金額のうち1,000万円までは保証される制度(ペイオフ制度)があるので、安心して預金ができます。

ただ、ある程度名の通った銀行であれば、破綻する前に他行と合併をするケースがほとんどなので、そこまで心配しなくても良いでしょう。

【預貯金のデメリット】

・ほとんどの銀行が年0.01%と低金利だから全然増えない
定期預金の金利が比較的高い“ネット銀行”でも、キャンペーンを適用させて年0.20%程度の金利しかありません。
この金利で200万円を3年間預けたとしても、利息は12,010円…。

しかも、利息として増えた分に関しては20%の税金がかかるため、実際に受け取れる利息は9,571円と目減りしてしまいます。
キャンペーンを適用せずに、年0.01%の金利で200万円を3年間預けたら、税引き後の利息はたったの479円と、ほとんど増えません。

・いつでも引き出せるから甘えが出る(貯まりにくい)

子どもの教育資金のためと言っても、お金を出せる状態だとついつい使ってしまうのが人という生き物です。

「今月は仕事頑張ったし、少しくらいなら飲みに行ってもいいよね…」と自分に言い聞かせて、気付けば毎月1万円以上も外食していた、なんてこともよくある話。

本気で教育資金を貯めたいのなら、このページの冒頭でも説明したとおり『学資保険』を活用すると良いでしょう。

教育資金がいくら必要かを計算して貯蓄方針を決めよう

子どものために貯める教育資金といっても、適当に貯め始めると挫折してしまいます。

まずは、いくら必要なのか?を確認して目標金額を設定するところから始めましょう。

公立か私立か、どちらに通うかによって教育資金の額は違ってきます。

■公立or私立に通う場合の教育費めやす

公立 幼稚園~高校 523万円
大学 270万円
私立 幼稚園~高校 1,770万円
大学 500万円

通う学校によって多少の差異はありますが、公立と私立でこれだけの差があります。

実家から通えない遠方の大学にいくのなら、家賃や生活費も必要となるため更にお金がかかってきますね。

合計するととても莫大に感じますが、実は大学までの教育費は国からの“児童手当”や“免除制度”のお陰で、私たちの負担はかなり軽減されています。

■教育関する手当や免除制度

幼稚園 月15,000円の児童手当がもらえる
小中学校 授業料が無料
高校 授業料(約356,400円)が免除

大学においては、成績上位者に対する学費免除や一部補助があるだけなので、最低でも300万円、私立に行かせたいのなら500万円は貯めておかないといけません。

教育資金として必要な金額はわかりましたが、月々の支出はどれくらいになるのか。

下の条件で、毎月いくら払い込むことになるのか?をシミュレーションしてみます。

■学資保険の設定条件

  • 返戻率107%
  • 払込期間18年(満期も18年)
  • 満期時の総受取額300万円

300万円÷18年÷12ヶ月=13,888円

もし総受取額を500万円で設定した場合、上の計算式に当てはめて計算すると、月23,148円の払い込みとなります。

月収25万円だと給料の5~8%を貯蓄に回すことになるので、何かと入用な子育て期にこれだけの支出は家計にかなりのダメージを与えかねません。
お金を自由に使えないストレスも溜まり、早々に挫折してしまうケースも多々あります。

さらに独身期から夫婦期、子育て期と間隔が短い場合も、独身時代の金銭感覚が抜けず預金に抵抗感を抱きやすいでしょう。

教育資金は、『支払える額』と『必要な教育費』から目標額を算出して、無理のない額を月々積み立てていくことが非常に大切です。

貯蓄型の終身保険を使って貯金する選択肢もある

保険には『貯蓄型』と『掛け捨て型』があり、貯蓄型は保障+貯蓄、掛け捨て型は保障のみの構成となっています。

貯蓄型の保険には、このページで説明している「学資保険」の他に、「低返戻金型終身保険」「養老保険」「個人年金保険」と色々な種類があります。

教育資金を貯めるのに一番向いているのはどれなのか?まずは、それぞれの保険の特徴から見ていきましょう。

・低解約返戻金型終身保険
終身保険とは、重い障害や亡くなった際に給付金を受け取れる保険のことで、保険料の払い込み期間が終了した後も、保障が一生涯続くといった特徴があります。
さらに、保険の契約途中に解約した場合、払い済みの保険料が返ってくる(解約返戻金)のも大きな特徴の一つですね。
保険料の払い込み期間終了後に解約した場合、【払い込んだ金額<解約返戻金】となることがほとんどですが、この返戻率が一般的な終身保険よりも1.2倍ほど高く設定されているのが『低解約返戻金型終身保険』です。

上の絵のように、中途解約をすると返戻金が30~60%程度しか戻らず、かなり損するので解約時期には注意して下さいね。

教育資金としての貯蓄に用いられ、契約内容によっては学資保険よりも返戻率が高くなることもあるため、「払込完了までは何があっても解約しない!」と言い切れる人は検討してもいいでしょう。

ただ、保障と貯蓄がセットになっているため、学資保険より保険料は高くなります。
支出が一定でない子育て期の教育資金として活用するには、リスクが高く不向きでしょう。

・養老保険
養老保険は、【契約者の死亡時】or【契約満了時(満期時)】に給付金が支払われるタイプの保険で、契約満了時よりも死亡したときの方が給付金の額は大きい、といった特徴があります。
(中には、満期時の5倍、10倍の給付金を、死亡時に貰える内容のものもあります。)

学資保険として養老保険を使えなくもないですが、やはり養老保険は『死亡保障に重きを置いた保険』なので、貯蓄の目的で使うのは少し不向きですね。

死亡保障が手厚い分、毎月の掛金が高くなってしまうのも少し辛いところ。
(学資保険の月額掛金より5,000~8,000円くらい高くなるケースが多いです。)

・個人年金保険
個人年金保険は、国民年金や厚生年金、共済年金などの公的年金とは別に契約する私的年金保険のことで、一定期間受け取る「確定年金」や、生きている限り受け取れる「終身年金」、運用次第で増える「変額年金」などがあります。

給付金の支給開始が60歳や65歳と、公的年金に合わせるパターンが多いので、老後の生活費や趣味、老人ホームの費用など、主に自分に使うための保険です。

どの保険も貯蓄はできるものの、学資保険の代わりとしては使いにくい部分がありますね。

学資保険の代わりになるもの、ならないものについて、もう少し詳しく知りたい人は↓のページをチェックしてみてください。

学資保険の代わりになる?終身保険・ドル建て保険・投資信託と比較

教育資金をためるなら貯蓄よりも学資保険

監修者:FP品木彰

学資保険は、途中で引き出すためには解約の手続きが必要で、解約すると元本割れを起こすという特徴があるので、貯金よりも効率的にお金を貯められるといえます。

このため
貯めていたお金を途中で引き出してしまって貯まらなかった
という事態を避けることができます。

また、学資保険以外にも貯蓄型の保険はありますが、仕組みなどを考えると教育費を貯めるのは学資保険が1番適しています。

ただし、毎月の保険料は生活の支障のない範囲で設定し、途中で解約するリスクを少なくするように気をつけて加入しましょう。

監修:FP品木彰